あなたの優しさが…
『お袋、入るぞ』
そう言って、襖を開けた。
そこには、綺麗な和服姿の女性がいた。
『おはよう、雅樹…美咲ちゃん』
ん?この声…
「ゆかりさん?」
その言葉に雅樹は私を見た
『美咲…お袋のこと知ってるのか』
「前に…河川敷の公園で会ったって話したでしょ…それがゆかりさん」
「けど…和服じゃなかったし…それにスーパーの特売日の話とかしたから。お母さんはスーパーなんか行かないって言ってたし…」
そういうと、ゆかりさんは
『そうなのよ。美咲ちゃんに会いたくて
色々勉強したの』
嬉しそうに言う。