あなたの優しさが…
ある晩の夕食。
いつも無言の雅樹が口を開いた
『美咲と籍を入れたい』
その言葉に、私は驚いた。
前にゆかりさんが雅樹に行ってくれたことを思い出した。
『親父、お袋…いいか?』
『やっと本当の娘ができるなぁ』
樹さんは嬉しそうに言う。
『バカ息子!そういうことは、先に美咲ちゃんに言うもんでしょ』
ゆかりさんが笑いながら言う。
雅樹は私を見つめて
『そういうことだ』
優しく笑っていた。
雅樹は言葉足らず…
それでも、嬉しい。
組員さんも喜んでくれて祝福してくれた。