華麗なる安部里奈
夏休みも終盤に差し掛かり、ヒロキ君達と夏休みに遊べる最後の金曜日となった。この日は、ツヨシ君の提案で警ドロをしようという話になった。

2対2、というチーム分けになるので私はいつも通りテッちゃんと同じチームになった。私達は最初、泥棒チームになったので公園の木の陰に隠れる。警察チームとなったヒロキ君達の走り回る姿がこちらから見えた。


「里奈、知ってる? マリちゃん、昔警ドロが超得意だったらしいぜ」

「えー、そうなの!?」


「うん、特に警察になった時に、泥棒を捕まえまくったらしい」

「はははっ、すごーい! マリちゃん」


「マリちゃん、ここらが地元だろ? だから、俺の同級生の兄貴とかがよく知ってるらしくて。そんな話をしてたよ」

「マリちゃんがそんなの得意だったとは、意外だね」

私達は隠れながら、そんな話をしていた。すると、公園の入り口のほうで、公園に向かい走ってくる誰かの姿が見えた。


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