華麗なる安部里奈

「ん？　ん？？　　あれ、マリちゃんじゃない？」

私がそう言うと、テッちゃんもそちらのほうを見る。

「あっ、ホントだ。おーい、マリちゃーん！！」

テッちゃんは警ドロ中に隠れているという事も忘れて、マリちゃんのほうに向かって大きな声をあげて手を振った。




すると、マリちゃんはこちらに気づき、私達のほうへ凄い勢いで走ってくる。

「ふふふ、マリちゃんってば、足が超速い！　あれなら警ドロも上手なわけね」

私は笑いながらそう言って、マリちゃんのほうを見ていた。すると、なんだかマリちゃんの様子がおかしい。マリちゃんの顔色は真っ青で、公園に来る前からずっと全力で走ってきたのか、息も絶え絶えだった。

それになんだか顔が恐いというか、深刻な顔をしている。その後、マリちゃんから発せられた言葉に私とテッちゃんは衝撃を受けた。


「大変っ！！　律子さんっ……律子さんが……！！」