華麗なる安部里奈
「では、お嬢様。カレー作りを始めますよ」
律子ママは、台所にあった棚から、子供用の小さなエプロンと三角巾を出してくれた。
「これは哲也が何年か前に使ってたものだから、お嬢様には少し小さいかな?」
テッちゃんが使っていた物という事で、私はなんだか少し恥ずかしかった。エプロンは青地でアニメ『宇宙護衛艦サガワ』のアップリケがあしらわれている。
「哲也、これ、お嬢様にお貸しするからね。良いわよね?」
宿題をするテッちゃんに、エプロンをチョコンと摘んで声をかける律子ママ。
テッちゃんは宿題のノートに何かを書き込みながら、
「べつに」
と、こちらを振り返る事もなく答えた。
律子さんは後ろから包み込むようにして私の体にエプロンを当てる。すると、律子さんの長くて綺麗な髪が私の胸の辺りに垂れてきた。そして、その髪からはシャンプーの良い香りがふわっと漂ってくる。
その瞬間まるで、私自身が綺麗な長髪になったような気がして、私は少し嬉しいような恥ずかしいような気持ちになった。
律子ママは、台所にあった棚から、子供用の小さなエプロンと三角巾を出してくれた。
「これは哲也が何年か前に使ってたものだから、お嬢様には少し小さいかな?」
テッちゃんが使っていた物という事で、私はなんだか少し恥ずかしかった。エプロンは青地でアニメ『宇宙護衛艦サガワ』のアップリケがあしらわれている。
「哲也、これ、お嬢様にお貸しするからね。良いわよね?」
宿題をするテッちゃんに、エプロンをチョコンと摘んで声をかける律子ママ。
テッちゃんは宿題のノートに何かを書き込みながら、
「べつに」
と、こちらを振り返る事もなく答えた。
律子さんは後ろから包み込むようにして私の体にエプロンを当てる。すると、律子さんの長くて綺麗な髪が私の胸の辺りに垂れてきた。そして、その髪からはシャンプーの良い香りがふわっと漂ってくる。
その瞬間まるで、私自身が綺麗な長髪になったような気がして、私は少し嬉しいような恥ずかしいような気持ちになった。