華麗なる安部里奈
私が庭に出ても、2人がなかなか後を着いてこない。痺れを切らした私は我慢できなくなり、2人を呼んだ。
「テッちゃん、アッちゃん! 早くお庭に出てきてよー!!」
すると屋敷の中のほうから声が聞こえてくる。
「今行くから待っててー」
「早く早くー!」
返事は聞こえるものの、急かしても2人はなかなか庭に出てこない。たぶん、私が1人で庭で待っていた時間など、ほんの1~2分の事だったのだと思う。
しかし、小さい頃というのは1時間、半日、1日という時の流れが物凄く長く感じるもので、僅か数分という時間でも、2人が来ないという事に私は少しイライラし始めていた。
「もう、テッちゃんのバカ……」
私はいじけて、庭に落ちていた小さな石を広い、庭の樹木が並ぶほうへ石を投げ飛ばした。石を1つ拾っては投げ、また違う石を拾っては投げ……そんな事を何回か繰り返すと、それにも飽き始めていた。
「テッちゃん、アッちゃん! 早くお庭に出てきてよー!!」
すると屋敷の中のほうから声が聞こえてくる。
「今行くから待っててー」
「早く早くー!」
返事は聞こえるものの、急かしても2人はなかなか庭に出てこない。たぶん、私が1人で庭で待っていた時間など、ほんの1~2分の事だったのだと思う。
しかし、小さい頃というのは1時間、半日、1日という時の流れが物凄く長く感じるもので、僅か数分という時間でも、2人が来ないという事に私は少しイライラし始めていた。
「もう、テッちゃんのバカ……」
私はいじけて、庭に落ちていた小さな石を広い、庭の樹木が並ぶほうへ石を投げ飛ばした。石を1つ拾っては投げ、また違う石を拾っては投げ……そんな事を何回か繰り返すと、それにも飽き始めていた。