華麗なる安部里奈

私がテッちゃん、ヒロキ君、ツヨシ君の３人と一緒に遊び始めてから１ヶ月ほどが過ぎた。いつも、雅楽坂公園で集合していたのだが、そこに行く時も屋敷を出る所から、私はテッちゃんと一緒だ。


「今日は水鉄砲を持って集合って話になってるんだけど、里奈は水鉄砲持ってる？」

「んー、たぶん無いなぁ。今から誰かに買ってきてもらおうか？」


「いや、無いなら良いよ。敦也のを借りていくから、里奈は敦也のを使ってくれ」

「水鉄砲で何をするの？」


「水鉄砲を使ったサバイバルゲームだよ」

男の子は大体この手の遊びが大好きだが、テッちゃんもそういった類の事は好きなようで、とても嬉しそうな顔をしている。



「対決って、誰と誰の？」

「んー、とりあえず俺と里奈は同じチームって話だったな」


「私とテッちゃんが？　やった！」

「あいつら、水鉄砲撃つのも、相手にバレないように動くのもうまいから気をつけろよ」


「うん、分かった！」

私とテッちゃんは作戦会議をしながら雅楽坂公園へと向かった。