初めてを君と。
晴輝くんがピアノの前に座り、私はその隣に腰かけた。
真剣に練習する晴輝くんはやっぱりかっこいい
スーっと、通った鼻筋も、彫りの深い目元も、キレイな二重の瞳も。

「くーちゃん、そんな見られたら緊張する」

「えっ???あ…ごめん。
前髪、邪魔そうだなって思って…」

少し照れたように言う晴輝くんに、私は慌てて弁解した。

「あー、やっぱり切ろうかな。
ダンスの時も邪魔やったし。短いの、似合うかな??」

「似合いそうだよ!今日はこれで止めてたら?」

私は晴輝くんの前髪を自分のヘアクリップで斜めに止めた。

いつも隠れて少ししか見えていなかった目元がハッキリと見えて、ドキリと胸が鳴った

「ありがとう。今日はこれ借りとく。」

そういってはにかんだ。


「あ、そういえばさ、、、再来週の土曜日の夜暇??バイト入ってる?」
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