初めてを君と。
私たちも人の流れにそって駅までの道のりを歩いた。

あんなに楽しみにしていた花火大会もあっという間。


1日、早かったな……
でも、プリクラも撮れたし思い出はたくさんできた。こんなに幸せなら、諦めるのも時間がかかってしまうかもしれない。

いっそのこと、告白してフラれたら諦めもつくかな。。。



でも学祭まではダンスの練習があるし、
ぎくしゃくしたらみんなに迷惑がかかる。
本番、成功させたい。
もし告白するなら、学祭が終わってからだよね。



家の最寄り駅について、家までの道のり、何故か二人ともだんだん、言葉数が少なくなっていく。


また明日学校へ行けば会えるのに、寂しさが溢れだしそう。
付き合ってる訳でもないのに、おかしいよね。



「くーちゃん、前にさ、、
くーちゃんの好きな人には好きな人がいるって言ってたやん。
………まだそいつのこと、好きなん」

マンションの前に着いた時、晴輝くんが俯いたまま言った。
俯いているから表情は分からないけど、声が少し震えているような、気がした。

「好きだよ。もうどうしようもないくらい。」


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