初めてを君と。
「そっかぁ。。
あの宮前くんが、笑ってたんだ」

恵理が私に気をかけながら呟く。

「まぁクレアが言うように、神埼さんとクレアは正反対やわな。断然クレアの方が色気はあるけど!!!!でも、宮前くんの気持ちは分からんなぁー。。。蒼太に聞いてみよか。」

茜が周りを見渡して蒼太くんを探す。

でも今日は教室にいないみたい。


「でもさ、あの無口で無表情の宮前くんが笑ってたんでしょ??神埼さんとは高校が一緒とかさ、前からの知り合いとかじゃないの??
好きかどうかは分からないけど、諦めるのは早いよ!!!!」

咲が私の手を握って言う。

「私も彼氏とはもう3年の付き合いだけど、私は中学の頃から好きだったから、付き合うまでの間に彼は何人か彼女がいたよー。
辛いよね。。好きな人に好きな人がいるの。
クレアの気持ちはーくわかるよ!」

咲が励ましてくれる。

「私もその気持ちはわかるよ。好きな人に彼女とか好きな人がいるのってつらよね。
なんで隣にいるのが私じゃないんだろう…って。私なんてとくに幼なじみだったし、年がha-から、キレイな先輩ばっかりでさ。初めは勝ち目ないなーって、何度も諦めようと思ったよ」

恵理が優しく微笑みながら励ましてくれる。。
だから大丈夫だよって。

諦めたらそこで終わりだよって。

諦めなかったら、いつか振り向いてくれるかもしれない。

みんなの優しさがすごく嬉しかった。

落ち込んでた気持ちも、

少しだけ、頑張ろうって思えるようになった。

もしかしたら、フラれるかもしれない。

告白する前に失恋するかもしれない。

でも、初恋だから…

諦めれるまで、

この気持ちは大事にしたいと思った。

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