初めてを君と。
二人は運動室とは逆の方向に歩いて行った。


私はそのまま運動室へ行き、
まだ誰も来ていないだだっ広い空間に
大の字になって寝転んだ。


ダンス仲間として近づけても、
恋愛の対象としてはすごく、遠い。

私もあんな優しい目でみつめられたい。

もう、好きが、溢れそうだよ。

苦しい。

一緒にいるところを見るだけで、

こんなに苦しい。

もし、付き合ってるなんて聞いた日には、

立ち直れないかもしれない。


私は学祭で踊る、ラブバラードを口ずさんだ。

天井の一点をただ見つめながら。


晴輝くんを思って泣いた。
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