初めてを君と。
「まだ、好きならさ………、諦めなくていいんじゃないかな。気持ちの整理がつくまで、好きでいたらいいと思うな。」

「んー何ていうかな、好きっていうより、憧れやったんかな。って思ってさ。
ずっと同じクラスで、生徒会も一緒で、
近くにいてる女の子が神埼だけやったからな。

神埼に言われてん。
男として見たことないって。
好きなやつがおるからって。

神埼、真が好きなんやて。だから高校の時、一緒におったらしいわ。真と俺は親友やからな。」


好きな人に、好きな人がいる。

晴輝くんも、私と一緒なんだね。。


その相手が親友だなんて、
きっと私より辛い。

「そうなんだ。。神埼さん、真くんのこと………

晴輝くん、私も同じだよ。好きな人に、すきな人がいる。だから気持ち、分かるよ。
何で振り向いてくれないんだろうって、
その笑顔が、私のものになればいいのに、その目に私は写らないんだよね。切ないし、悲しいし、いっぱい苦しいけど、

好きな人の、切ない顔や悲しい顔を見るより、幸せそうに笑ってる顔が好き。
だからね、私は好きな人に好きな人がいてもいいって、思えるようになったんだ。」


< 97 / 152 >

この作品をシェア

pagetop