年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
私もコーヒーを飲みながら、見積書の数字をチェックしていく。明日の朝イチで使うから、今日中にきっちり仕上げておかないと。

外で直接浴びていた日差しは強く感じたけど、ブラインド越しに背中に当たる日差しは心地良い。いい具合にポカポカしていて、だんだん眠気が襲ってくる。

しばらく我慢して画面を見ていたけど、入力する数字が二重に見え始めてきて、少し気分を変えようと席を立った。

「ちょっと風に当たって来ます」
「はーい、いってらっしゃーい」

竹田さんは顔も上げずにひらひら手を振っている。

私は自分のコーヒーを持って、非常階段に向かった。
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