年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
――祥裄と別れた経験を、ちゃんと自分の糧にできてるんだな。
製図のヒントを教えてあげると、絵里ちゃんはすぐに理解して、ありがとうございますと言って自分のデスクに戻っていく。どうやら少し残って勉強していくらしい。
その後ろ姿に、声をかける。
「絵里ちゃん」
「はい?」
「祥裄のこと、まだ好き?」
振り返った絵里ちゃんは、大きな目を瞬かせてから、にこっと笑った。
「はい。……だから後悔させてやるんです。沙羽先輩より私のほうがいい女だったって」
その笑顔は晴れ晴れとしていて、強い意思を持った、『いい女』の顔だった。
製図のヒントを教えてあげると、絵里ちゃんはすぐに理解して、ありがとうございますと言って自分のデスクに戻っていく。どうやら少し残って勉強していくらしい。
その後ろ姿に、声をかける。
「絵里ちゃん」
「はい?」
「祥裄のこと、まだ好き?」
振り返った絵里ちゃんは、大きな目を瞬かせてから、にこっと笑った。
「はい。……だから後悔させてやるんです。沙羽先輩より私のほうがいい女だったって」
その笑顔は晴れ晴れとしていて、強い意思を持った、『いい女』の顔だった。