年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~

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その後も結局、ずっと祥裄は忙しそうで、電話をしてものらりくらりと躱されて、会う時間が全く取れず。

何も話せないまま、日曜日を迎えてしまった。


私も今日ばかりは早目に退社させてもらえるように頼んであった。一度家へ帰って着替えた頃に、祥裄が車で迎えに来てくれることになっている。

化粧を直して、とりあえず今日着ようと用意してあったワンピースに袖を通しながら、私の心の中は、どうしよう、どうしよう、の繰り返しだ。ホテルのフレンチって、直前のキャンセル料は取られるんだろうか。それでも、このまま何食わぬ顔で食事をする訳にもいかない。今日はプロポーズのやり直しなんだから。

やっぱりちゃんと話して、キャンセル料が発生したら私が払おう。
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