年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~


ホテルの最上階、夜景を見下ろす窓際の特等席。


キャンドルのほのかな明かりが揺らめいて、ピアノの生演奏が響く中、極上の男と向かい合って最高級のフレンチに舌鼓を打つ。祥裄はずっと優しく私を見つめていてくれて、私も終始笑顔が絶えない。


誰から見ても、絵に描いたような幸せなカップルに映っただろう。


メインまで美味しく食べ終わって、デザートがサーブされる。そこで始めて、祥裄の表情がすっと、引き締まった。


私も自然と姿勢を正す。
……さあ。恋人の時間は、終わり。
< 296 / 462 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop