年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
私の手の中からすっと片手を抜き取って、髪に向かって差し伸べる。

切りたての短い髪を、愛おしげに撫でた。



「今度は、俺のために伸ばしてくれますか?」


「うん。……これからは、専属の美容師さんでいてくれるんでしょ?」



はい、と嬉しそうに頷いて、彼はそっと、私を抱き寄せた。

この腕の中なら、きっと私は笑っていられる。


うん。大丈夫。



 
恐れずに、自分を信じよう。
後悔しない、恋のために。



fin
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