年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
「わざわざ来てもらってありがとうございます。何か冷たいもの持ってきますね。お茶でいい? ジュースにします?」
「じゃあお茶もらおうかな」
了解です、と頷いてすぐにお茶を持っていくと、すでに椅子に座った沙羽さんがタケさんと話していた。
「話ができるのをとても楽しみにしてたんです。この辻井さんを落としたんだから、綺麗なだけじゃないんだろうなって」
「至って普通の子ですよ。彼女も片桐さんに会うのを楽しみにしてました。あの大輔が三年も片想いしてたのはどんな人なんだろうって」
「うわー、私こそ至って普通なので、がっかりされないといいですけど」
どこかわくわくしている沙羽さんに、タケさんが苦笑いで答えている。どうやら綾川さんの話題で盛り上がっていたらしい。
沙羽さんが綾川さんの存在をタケさん自身から聞かされていたと知った時はめちゃくちゃ驚いた。一体いつの間にそんな話をする仲になったのだろうと、ほんの少しだけ悔しく思ったりもしたけれど、沙羽さんの背中を押すために敢えて話してくれたのだと聞いて、そんなふうに思った自分の心の狭さが情けなかった。
「じゃあお茶もらおうかな」
了解です、と頷いてすぐにお茶を持っていくと、すでに椅子に座った沙羽さんがタケさんと話していた。
「話ができるのをとても楽しみにしてたんです。この辻井さんを落としたんだから、綺麗なだけじゃないんだろうなって」
「至って普通の子ですよ。彼女も片桐さんに会うのを楽しみにしてました。あの大輔が三年も片想いしてたのはどんな人なんだろうって」
「うわー、私こそ至って普通なので、がっかりされないといいですけど」
どこかわくわくしている沙羽さんに、タケさんが苦笑いで答えている。どうやら綾川さんの話題で盛り上がっていたらしい。
沙羽さんが綾川さんの存在をタケさん自身から聞かされていたと知った時はめちゃくちゃ驚いた。一体いつの間にそんな話をする仲になったのだろうと、ほんの少しだけ悔しく思ったりもしたけれど、沙羽さんの背中を押すために敢えて話してくれたのだと聞いて、そんなふうに思った自分の心の狭さが情けなかった。