年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
だから葉月ちゃんじゃなくて綾川さんが練習台だったのか。ただの意地悪じゃなくて、やっぱりちゃんと意味があったんだ。

「ちょっとは自信ついたか?」

辻井さんが大輔くんに、優しい声で訊いた。大輔くんもはい、としっかりと頷いた。

大輔くんの話を聞くたびにいつも、羨ましくなるくらい理想的な師弟関係だなと思う。

辻井さんはプレッシャーをかけつつもちゃんとフォローもしてくれて、大輔くんが潰れてしまわないように導いてあげている。
大輔くんもそのプレッシャーに立ち向かって、必死で期待に応えようとしている。

どちらもお互いを信頼しているのが伝わってきて、こんなふうに成長していける大輔くんは幸せ者だ。
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