年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
「これなら若い子と並んでも張り合えるわよ。若々しさでは勝てないけど、大人の色気で勝負よね。あんたでもまだまだ需要はあるわ」

うんうん、と一人頷くお母さんは、やはり私に対して失礼な感想ばかり言う。

「まあ、誰と一緒に行くかは知らないけどねえ」

また意味ありげに呟きながら探ってくる視線を、軽く睨んで黙らせようとするけれど、そんなものはどこ吹く風で、他の浴衣を片付けながらしつこく呟き続けている。

「祥裄くん以上の人がそうそういるとも思えないけどねえ。まああんたにもあんたなりに考えがあるんでしょうからねえ」
 
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