年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
よかった、と安堵して、私はほうっと息を吐いた。それを見て、彼がうかがうような視線を私に向けた。
「もしかして、そういうことされたと思って、怒って帰ったんですか?」
「どっちかというと逆ね。年下の男の子を寝ぼけて襲っちゃったのかと思って、気まずかったの」
「さわさん、爆睡してて一言も発しませんでしたよ。ずっと店にいるわけにもいかないから、俺の独断で自分の部屋に連れていきました。……勝手なことしてすみません」
「ううん、謝るのは私の方です。ご迷惑をおかけしてすみませんでした」
まったく非はないのに頭を下げる彼に、慌てて私も頭を下げ返す。
ずぶ濡れの酔っ払いを介抱して、挙句にいきなり消えられたんだから、むしろ彼が怒るべきだろう。どんだけ迷惑かけたんだ、私。社会人として恥ずかしい。
「じゃあ怒ってるわけじゃないんですね。
……良かった」
そう言って笑うと、すいっと私の髪に指を通す。
また愛おしげに一筋掬って、目を細めた。
「もしかして、そういうことされたと思って、怒って帰ったんですか?」
「どっちかというと逆ね。年下の男の子を寝ぼけて襲っちゃったのかと思って、気まずかったの」
「さわさん、爆睡してて一言も発しませんでしたよ。ずっと店にいるわけにもいかないから、俺の独断で自分の部屋に連れていきました。……勝手なことしてすみません」
「ううん、謝るのは私の方です。ご迷惑をおかけしてすみませんでした」
まったく非はないのに頭を下げる彼に、慌てて私も頭を下げ返す。
ずぶ濡れの酔っ払いを介抱して、挙句にいきなり消えられたんだから、むしろ彼が怒るべきだろう。どんだけ迷惑かけたんだ、私。社会人として恥ずかしい。
「じゃあ怒ってるわけじゃないんですね。
……良かった」
そう言って笑うと、すいっと私の髪に指を通す。
また愛おしげに一筋掬って、目を細めた。