恋する白虎
「なによっ!」
泣くまいと思っているのに、そんな決意を裏切って、涙は頬を伝った。
「どうして怒るのっ!?永舜だって美雨と楽しそうにしてたじゃんっ!!私にだけ怒んないでよっ!!」
杏樹は、無理矢理永舜の腕を振り払うと、背を向けて歩き出した。
「杏樹、待て」
「待たないっ」
永舜は杏樹に腕を回し、後ろから抱き締めた。
永……舜…。
「俺は…お前を好きだと、ちゃんと伝えた。
お前はどうなんだ。俺が、嫌か?」
永舜がそこまで言った時、杏樹が振り返って永舜を見上げた。
「好きだよっ!
私は永舜が好きだよっ。
好きになっちゃったよっ!
でも、それを言ってどうなるの!?
白虎に恋して、誰にも見えない永舜に恋して、私はどうなるの?!」
泣くまいと思っているのに、そんな決意を裏切って、涙は頬を伝った。
「どうして怒るのっ!?永舜だって美雨と楽しそうにしてたじゃんっ!!私にだけ怒んないでよっ!!」
杏樹は、無理矢理永舜の腕を振り払うと、背を向けて歩き出した。
「杏樹、待て」
「待たないっ」
永舜は杏樹に腕を回し、後ろから抱き締めた。
永……舜…。
「俺は…お前を好きだと、ちゃんと伝えた。
お前はどうなんだ。俺が、嫌か?」
永舜がそこまで言った時、杏樹が振り返って永舜を見上げた。
「好きだよっ!
私は永舜が好きだよっ。
好きになっちゃったよっ!
でも、それを言ってどうなるの!?
白虎に恋して、誰にも見えない永舜に恋して、私はどうなるの?!」