恋する白虎
「永舜、もし、私ともダメになって、百年が過ぎてしまったらどうするの?」

永舜は、静かに杏樹を見つめた。

「ダメにならない」

「え?」

永舜は、涼やかな瞳に優しい光を浮かべ、杏樹を見つめた。

「百年まで、あと半年弱。
それまでに、杏樹を西天に連れ帰る」

永舜……。

「だが、無理矢理は嫌なんだ、意味がない。お前が、俺と本当に一緒にいたいと思ってくれるように、俺は努力する。
お前を、西天へ連れ帰れるように」

永舜……。

「杏樹が俺の妻になってくれるように、精一杯、俺はお前を愛する」

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