恋する白虎
思わず杏樹の腰を掴むと肩に担ぎ上げ、大股で二階へ上がると部屋のベッドに下ろす。
ベッドが跳ねて、杏樹は反射的に後ろに両手を着いた。
そんな杏樹に覆い被さりそうな勢いで、永舜はベッドに膝をつき、至近距離から杏樹を見つめた。
キリリとした眉の下の瞳が、苛立たしげに瞬く。
「永……舜」
「お前にとって、隣の小僧はなんなんだ」
隣の小僧……。
「慶吾の事?慶吾は幼馴染みで、昔から一緒だから……」
「だから?」
「だから……慶吾は特別……」
永舜はイライラして、杏樹の言葉を遮った。
ベッドが跳ねて、杏樹は反射的に後ろに両手を着いた。
そんな杏樹に覆い被さりそうな勢いで、永舜はベッドに膝をつき、至近距離から杏樹を見つめた。
キリリとした眉の下の瞳が、苛立たしげに瞬く。
「永……舜」
「お前にとって、隣の小僧はなんなんだ」
隣の小僧……。
「慶吾の事?慶吾は幼馴染みで、昔から一緒だから……」
「だから?」
「だから……慶吾は特別……」
永舜はイライラして、杏樹の言葉を遮った。