恋する白虎
「そう叫ぶなよ、永舜ちゃん」
永舜は弾かれたように身を上げ、声のした方を見た。
「窮奇っ!!」
目の前に、杏樹を抱きかかえた窮奇がたっている。
「おっと、争う気はねぇんだ」
窮奇は、慌てて言った。
この状態で何かされると杏樹の身体に障る。
窮奇は、それを避けたかった。
「この女、永舜ちゃんに返すぜ」
永舜は窮奇を睨み据えた。
窮奇は、男らしい頬を傾けて参ったというように天を仰いで続けた。
「お前にやられて、こいつを連れて、命からがら煉獄に帰ったはいいがよ、この女、使えねーんだわ!
帰ってすぐに血を吐いて倒れてよお!
ったく、とんだお荷物だぜ」
永舜は弾かれたように身を上げ、声のした方を見た。
「窮奇っ!!」
目の前に、杏樹を抱きかかえた窮奇がたっている。
「おっと、争う気はねぇんだ」
窮奇は、慌てて言った。
この状態で何かされると杏樹の身体に障る。
窮奇は、それを避けたかった。
「この女、永舜ちゃんに返すぜ」
永舜は窮奇を睨み据えた。
窮奇は、男らしい頬を傾けて参ったというように天を仰いで続けた。
「お前にやられて、こいつを連れて、命からがら煉獄に帰ったはいいがよ、この女、使えねーんだわ!
帰ってすぐに血を吐いて倒れてよお!
ったく、とんだお荷物だぜ」