恋する白虎
「永舜さま!」

地に降り立ち、人の姿に変わった永舜に、リンは大きく声をかけた。

振り返った永舜は、戸惑ったものの静かに答えた。

「リンか。久し振りだな。元気にしていたか?」

リンは大きな眼をシラケたように細め、そんなのどーでもイイと言うように返事をした。

「ええ、随分お久しぶりですわ。なんてったって百年ぶりですもの。
そんな事より!」

そんな事より?

……百年ぶりに会ったというのに、もう怒ってるのか。

さては。

「兄に何かされたのか?」

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