恋する白虎
振り落とされた鴆は、すかさず炎隊に焼かれ、西天への侵入を阻止される。

よし!

永舜は、鴆との戦いのようすをざっと見回し、勝利を確信しようとした。

な、に!?

眼を凝らしてはるか遠方を凝視すると、十数羽の鴆が、白虎の攻撃をかわしながら西天に突っ込んで行くのが見えた。

くっ!!!

兄上、頼んだぞ!!

永舜は心で念じながら、鴆を追いかけるべく西天へと駆け出した。



その頃。

「静かですね」

< 230 / 270 >

この作品をシェア

pagetop