恋する白虎
リンさんは、どこ!?

分からない……!

白虎に変わると、どれがリンなのか、杏樹にはわからなかった。

どうしよう!

その時である。

炎で翼の一部が焼けた鳥が、杏樹目掛けて一直線に向かってきた。

あ……!

これって、もしかして……鴆?!

だとしたら、私……!!

鴆は、矢のような早さで杏樹に突っ込んでくる。

もう、だめだ……!

杏樹は全身を強ばらせてギュッと眼を閉じた。

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