恋する白虎
「杏樹の、彼氏?」

「えええっ!?」

杏樹は思わず、

「美雨、見えるの?!」

永舜も僅かに眼を見開き、美雨を見つめた。

「へ?」

「あ、え、ううん、なんでも…」

「見えるのって…なに、どーゆー意味?」

杏樹はなんと言っていいか分からず、口ごもった。

すると永舜がスッと杏樹と美雨の間に割って入り、美雨を正面から見つめた。

「俺は白虎だ。女、俺が見えるのか?」

「え…?」
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