恋する白虎
その時フワリと風が動いて、永舜が杏樹を引き寄せて胸に抱いた。
「俺もお前が好きだ」
顔をあげると永舜の涼やかな瞳が間近に迫り、杏樹は息を飲んだ。
「ほんと?!」
永舜はゆっくりと瞬きをして微笑んだ。
「本当だ」
「嬉しい…」
瞳を輝かせた杏樹を見て、永舜は思った。
これで最後の試練も大詰めだ。
その時である。
二人が立っていた虎檜神社の鳥居のすぐ脇を、野ネズミが走った。
永舜はそれを見逃さなかった。
「俺もお前が好きだ」
顔をあげると永舜の涼やかな瞳が間近に迫り、杏樹は息を飲んだ。
「ほんと?!」
永舜はゆっくりと瞬きをして微笑んだ。
「本当だ」
「嬉しい…」
瞳を輝かせた杏樹を見て、永舜は思った。
これで最後の試練も大詰めだ。
その時である。
二人が立っていた虎檜神社の鳥居のすぐ脇を、野ネズミが走った。
永舜はそれを見逃さなかった。