恋する白虎
***
「ほーぉ……」
窮奇(きゅうき)は、高い屋根の上で寝そべって、赤く染まり始めた空を眺めた。
「あの永舜ちゃんがねぇ」
窮奇には遠眼がある。
遠眼とは、離れた場所を見る眼である。
窮奇は白虎の存在が気に食わない。
窮奇も、姿は虎で、翼があった。
「なんで、俺が四凶で、永舜が四神なんだよ」
白虎は、四獣とも四神とも呼ばれ、西天の守護を司っているが、四凶である窮奇は、地底の岩山に封印されていた。
ただ、百年に一度だけ自由を許されていて、まさに今がその時である。
先日、偶然窮奇は神社で永舜を見つけ、それ以来度々遠眼を使い、永舜を見ていた。
「ほーぉ……」
窮奇(きゅうき)は、高い屋根の上で寝そべって、赤く染まり始めた空を眺めた。
「あの永舜ちゃんがねぇ」
窮奇には遠眼がある。
遠眼とは、離れた場所を見る眼である。
窮奇は白虎の存在が気に食わない。
窮奇も、姿は虎で、翼があった。
「なんで、俺が四凶で、永舜が四神なんだよ」
白虎は、四獣とも四神とも呼ばれ、西天の守護を司っているが、四凶である窮奇は、地底の岩山に封印されていた。
ただ、百年に一度だけ自由を許されていて、まさに今がその時である。
先日、偶然窮奇は神社で永舜を見つけ、それ以来度々遠眼を使い、永舜を見ていた。