すべてはあなたから教わりました。
「私、連絡先知らないから明日だね。」
「うん…。そうだね。」


そうして、カラオケを出てからそれぞれ家に帰った。
1人になると、寂しい。
ケータイで涼から連絡が来るんじゃないかって。


家を出る前に着信があったのは一度だけ。
あれから、何も掛けてこない。
たまに確認しても、何も来なかった。


いつもなら、寝る前に電話が掛かってきたのに。
今日は来なかった。


なかなか眠れず、窓の外を眺める。まだ梅雨の時期。
夜になって雨が降っていた。


まるで私の代わりに泣いてくれてるみたい。


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