すべてはあなたから教わりました。

違う…違うよ、涼。
本当はそんなこと思ってないくせに。



「なによ…嘘つき。
本当は歌手になりたいんでしょ？？
結婚したいって言ってくれて嬉しかったよ。でも、まだ先でもいい！！一緒に叶えたいよ！
涼は才能あるし、音楽やってる涼、好きだもん！！」

　
私は無意識に喋った。


私は反対だよ。


そのまま、いつもの別れのキスもなしに私は家に入った。


ポロポロと涙が流れ出す。
嬉しかったはずなのに…。
私のせいで、夢を叶えなくなるなんて、嫌だよ。