すべてはあなたから教わりました。
その幸せを私は潰したくないと思った。


授業が始まり、窓の外を見る。
止まない雨を見ると、
視線の先に桜田がいる。


ふと見ると、桜田は無表情で私をチラッと見た。
その後に口角を上げて、ニヤリとした。

何を企んでいるのか分からないから、
こわい。


「はいっ。ここまでー。宿題忘れないようにしなさい。」
「ザワザワ…」


げっ。
何も話聞いてなかったー。
いつものことだけど。
また遥香に聞かないと。


チャイムが鳴り、昼休み。

いつものように遥香とお弁当…と思いきや、

「ごめん!今日から、涼と食べることになったの。」
突然の報告。

「そうなんだ。わかった!」
遥香は可愛いお弁当を持って、
桜田の元に。



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