すべてはあなたから教わりました。
幸せの時間。
朝になって、眠気と戦いながら学校に行く支度をした。




そして、迎えに来ると言ってた桜田を待った。





桜田じゃなくて、涼って呼ばなきゃ。




涼…涼…涼。








その時、後から、
「だぁれだ!」
と、目隠しをされた。



その声は涼だった。
すごく明るくて、子どもみたいで。
少し女の子っぽい甘い声。



「りょ…涼?」


「ピンポーン!」
笑顔。でも、ちょっと照れた顔をしていた。

「元気だね。」
「だって、今日から一緒に行けるから。」



時々無邪気。
ツンデレが激しいことで。



「名前で呼んでくれるとは思わなかったよ。呼ばなかったら、何かしようと思って考えてたのに。」



優と同じだ。
男はそんなこと考えるのか。




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