すべてはあなたから教わりました。
手を繋いで歩いていると、




「昨日…寝てた?」



「う…うん…。」







どうしたんだろう?



「待ってたのに。寂しくなるって思ったから。」


ちょっと子犬みたいにウルウルしていた。



「えっ…そうなの?」
「バーカ。嘘だよ。」


ムッ。



「ひどいー。」
電話したほうがよかったかなって思ったのに。
嬉しかったのに。


すると、涼は手を伸ばしてきて。私の頬に触れた。



「待ってたよ。あんな寂しそうな顔されたら、来ると思うじゃん。」



涼が愛おしくて仕方なかった。
こんなにも想われているなんて。




「涼…サボろ。」


私がさぼることはほとんどないし、

周りからは優等生側の人間と思われている。



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