すべてはあなたから教わりました。
「でも、こんなにも恋しくて仕方ないから、離れたくない。
同じクラスだったとしても、独り占めしたい。」








「しょうがないな。」


手を引っ張り、学校とは反対の道に行った。




私はこの時間が愛おしくて、
好きって伝えたくなった。






「涼っ、好き!」


「なっ!」
涼は照れていた。








遠くから学校のチャイムが鳴った。
もしかしたら、噂してるかもしれない。
私達のことを。






「涼…」



着いたのは家の前だった。



「ここ、俺ん家。」
マンションの真ん中の階にある場所。


「俺、一人暮らししてるから。」
「そうなんだ。」


一人暮らし…両親はどうしたんだろう。
でも、聞けない。





「おじゃましまーす。」
「俺らだけなのに(笑)」



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