ギャルがゲーマーやってちゃダメですか?
性格は直らないものなんですね。
由乃さんと初めて会う日がきた。
昼食を終え、ゆっくりと準備を整える。
朝帰りと言っていたから、あまり早く着きすぎても和哉に悪い。高揚感を何とか抑え、おやつの時間に家を出た。
早く和哉に会いたい。
自転車を漕ぐ足が早まる。
(いや、駄目だ、焦らずゆっくりだ。)
そう自分に言い聞かせた。
理想の時間に和哉の家に着いた。これなら遅くも早くもないだろう。
よしっ! よく我慢した自分!
自己満足ではあるが、会いたい気持ちを我慢できたことが嬉しかった。
「ただいま~」
その嬉しさは隠せなかったのか、前回お邪魔した時よりも少し声のボリュームを上げて言った。だが、何の返答もなかった。今日も家の者は留守のようだ。
和哉の部屋に向かい、躊躇なく襖を開けた。
「おぉ...」
襖を開けたその先に広がっていたのは見覚えのある光景。
そう、先日私が片付けたはずの和哉の部屋は元通り、いや、前より散らかっていた。