ギャルがゲーマーやってちゃダメですか?
心の中でそう願っていると、困った顔をした私を見計らうようにして客のビールを運んできた。
「お待たせいたしました。」
トレイに乗せたコースターとビールの入ったグラスをテーブルに置き、軽く会釈をしてまた去っていった。
少しでも周りがアクションを起こしてくれれば、わずかではあるが時間を稼ぐ話題やタイミングを作ることはできる。
ナイス。
「やっと飲み物きましたね。それでは、頂いちゃって下さい!お疲れ様です!」
「...」
無言でグラスに手を伸ばし、口元へと運ぶ。ゴクゴクと喉から音を発した永瀬。
何か言えよ!私一人でしゃべっててバカみたいじゃん!ホント虚しくなる...
その後も沈黙を挟みながら私は話し掛けてはみるものの、会話が成り立つような返答はなかった。