ハツコイ奪取

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『いーちーかー! 学校行くぞ!』


小学生の時から学校なんか面倒で、どうでもよくてほとんど行かなかった。

そんな私を先生から頼まれたのが、彼だった。


毎日毎日、家まで迎えに来て私を呼びに来る。



『たくみくん、朝からうるさいよ』


『いちか!急げよ!』


それはやっぱり中学上がっても続いた。


私が彼、浦谷匠海(うらたに、たくみ)を好きになるのは当然のことのようにさえ思える。

中学に上がって、次第に分かるこの恋心。


それがこの関係を壊すなら、絶対に言わないと決めていた。




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