ひとくせ、ふたくせ。
熱のせいか、重くなる頭を少し上げる。
さっきまで、彼女がそこにいた。
「やべ、 」
セーターを抱きしめて、想像してみる。
綺麗な栗色のストレートの髪を撫でて
キリッとした二重の目を飽きるほど見つめて
俺よりずっと細くて柔らかくて小さい肩を抱き寄せて
マシュマロみたいな柔らかい唇に――
「これはマジでやばい」
一人自嘲気味に笑って
愛しくて、可愛くて、素敵で綺麗な
彼女の成果を1人、祈った。