白黒王子と甘い恋
――放課後――
俺と優里は二人で陽太を待ってた。

フェンスにもたれ掛っていたら屋上のドアが開いた。

俺と優里を見た瞬間驚いた顔をしていた。

俺がいたことに驚いているんだろう。

でもすぐにいつもの「王子」の時の胡散臭い笑顔をこっちに向けた時、隣で

「陽太、今それはしないで・・・。」

菜乃の前では絶対に見せない冷たい瞳が陽太を捕らえる。

それを見た陽太の顔から笑顔が崩れ落ちた。

「で、なんだよ話って。」

「この頃菜乃の話を二人でしてたらね。陽太の話題になって。」

と、気まづそうに言うから俺がはっきり言ってやった。
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