白黒王子と甘い恋
とうとうたっちゃんにも限界が来たようだ。




「陽太、なんでこっちを見ないんだ。」


でも陽太は、見ようともしないし反応もしない。



険悪な雰囲気でも冷静な私。


いつも菜乃と釼田君の言い合いを見ているから慣れっこだ。





「たっちゃん、この状態の陽太には何をいたって無駄だよ。」


「どういうことだよ。」



「どうもこうもないよ。」



たっちゃんにそう言って陽太のほうを向く。




「陽太、何か言いたいことがあるんでしょ、私に。」



こんな風になった陽太には不安が見られる。



「はぁ?こいつ何にもしゃべってないじゃん。」



< 47 / 59 >

この作品をシェア

pagetop