白黒王子と甘い恋
「ごめん。たっちゃん、ちょっと2人にしてくれる?」
たっちゃんは軽くうなずき保健室を後にした。
「陽太、ごめんね。陽太に1つ秘密があったの。」
陽太は、私の目をしっかり見てくる。
これは、ちゃんと最後まで聞いてくれる時の目。
「あのね。たっちゃんと昔とっても仲が良かったでしょ?その時はまだ恋愛感情についてはあまりわからなかったの。
たっちゃんに、告白されても仲が良かったから、うん、って言ったけど私にはたっちゃんに向けての恋愛感情はなかったわ。
たっちゃんは、引っ越してしまったし陽太がずっとそばにいてくれたからそんなこと忘れてたし。」
こんなことを言ってしまった私に陽太が言う言葉なんてだいたいわかる。
ずっとそばにいたから。