―明日へ向かって―
でも、最悪の事態が起こった。



ある日柚華がウチに言ってきた。


「お姉ちゃん、もし柚華がいじめられてたらどうする?」

「えっ?
柚華もしかしていじめられてんの?」



「うん。」


「どんないじめ?」



「お道具箱の中に手紙が入ってたり、目の前で〈ウザイから消えて〉ッて言ってきたり…。」



「…。」


「ねぇお姉ちゃん学校いきたくないよ…」


「お母さんに相談してみようか。」



―――夜 7時


お母さんに相談したら、「学校は休まない方がいいと思うよ。」



そう言って家を出た。



その夜柚華は、寝てなかった。

夜中ウチがトイレに起きると、柚華が座ってソファーを見つめていた。



だから、

「柚華?寝よ?」

ッて言った。


でも、

「うん。もう少ししたら寝る」



と言われウチはうなずくことしかできなかった。


でもあのとき、
もっと説得してればよかったと思うのはまだ誰も知らなかった。
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