友情よりも愛情を。



大学に入ってすぐに意気投合してから三年半、あたしと憲次の間には甘い雰囲気なんか全くなくて、それこそヤロー同士みたいな関係だと思ってきた。


だからこそあたしは、サークルの飲み会に参加した後、二次会に行くと盛り上がる面々を横目に、たまにはゆっくり家飲みしようぜ、と憲次に言われたのにも二つ返事でOKしてここに来たのだ。




お互いに彼氏や彼女がいた事があっても、あたしと憲次の付き合いは続いてきた。
嫉妬めいた事を言われても、憲次との付き合いを止めようとは思わなかったし、寧ろそんな時には、彼氏との別れを選んできた。




二人で遊ぶ事なんか週に何度もあるし、夜中に車で出かける事だって今まで何度もあった。
それでも、今まで甘い雰囲気になるような事はなかったし、まさかこんな風に、イキナリ押し倒されるなんて、青天の霹靂としか言いようがない。



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