友情よりも愛情を。


「…んっ……あっ………」

深く舌を絡め合いながら、憲次の手は性急にあたしのカットソーの裾から侵入して直に胸に触れてくる。
少しも待てないと言わんばかりの、強引で、荒々しい手つき。



全く余裕のない憲次の様子に、身体の奥からジリジリと熱が込み上げてくる辺り、あたしも憲次に負けずとも劣らず、なのかもしれないと。
そんな事を思いながら、憲次に服を脱がされながら、あたしの手は憲次のベルトへと伸びていった。









憲次を異性として意識した事なんてなかったのに、思いのほかあたしの中には、憲次に対する「情」が湧いて。
今までの友情を愛情に変える事なんて、ちっとも難しい事なんてないのだと知った。







**おわり**


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