千年の時空を越えて
しばらく歩くと、パドリック隊長から連絡が入る。特殊な機械を耳の裏側に着ける。
パド「ユキ。任務を頼む。」
雪「はい。」
パド「仁和寺が、君が今いる時代を相当いじっていったみたいだ。少しずつの修正を任せる。」
雪「はい。」
パド「まずは、新撰組の隊士になること。それと沖田 総司の恋人になること。」
雪「どういうことですか?」
パド「うん。どうやら、君が新撰組にいた事を知っていたみたいでね。それで君への挑戦状ってことで、色々やったみたいなんだ。」
雪「隊士になるのは聞いてみますが、何故、沖田 総司の恋人を?」
パド「それ聞くか?普段の君なら自分から言いそうなのに・・・。やっぱり多少は、混乱してるのかもな。」
雪「情報の複線ですか?」
パド「まぁ、そんなとこだ。何だ?不服か?」
雪「いえ・・・。ただ、彼は、私を救ってくれた恩人なので、その騙すのが少し心苦しいというか・・・。」
パド「え?・・・。ユキ、いつもの君なら、これは使えると言うと思ったんだが・・・。やはり混乱しているな。少しだけ休め。」
雪「はい。」
パド「後、君の潔白の証拠は、武豊博士チームと、陸で担当している。じゃあ、後のことは、追って知らせる。頼んだ。」
雪「はい。」
通信が切れ、はぁーと大きなため息を落とす。
確かに、いつもの私なら、好意を持っていそうなら迷わず利用した。でも、今回は、何故か、気が乗らない。
多分、現地の人達と触れ合って、未来のことを見られて動揺してるんだ。そう言い聞かせて、足を前に進めた。