千年の時空を越えて

夕餉時後。


雪「本っ当に濡れ衣です!私じゃないんですって~!」


土「問答無用!お前って奴らは~っ!待てぇ!コノヤロウ!」


私は、また、土方さんに追っかけられている。


雪「沖田さん!絶対、許さんっ!」







ーーー少し前ーーー






夕餉の用意を総司さんから頼まれて、ある程度、終わった頃、


総「土方さん呼んできて~。」


雪「はい。」


土方さんを呼んで、大広間へ二人で向かう。


お膳の前に、土方さんが座った途端に、パシャ。


え?音のした方を見ると、お膳ギリギリで、墨汁が置かれていたらしくそれがひっくり返って、土方さんの袴が真っ黒になっていて、それで跳ねた墨汁が、土方さんの顔にかかっておでこから流れていた。


雪「ひぃ。お化け!」


土「ゆぅぅぅきぃぃぃぃ。」


総「大成功ですね!雪?」


雪「え?ち、違います!私じゃないです!沖田さんですよ!」


土「ほぉ。お前ら二人の仕業って事か。」


雪「違います!」


という具合に、また、<鬼ごっこ>をしている。


雪「キャッ。」


土「捕まえた♪雪ちゃん?さぁ~朝に引き続き、どうしてくれようか?あぁ?」


雪「何で私なんですか~!沖田さんだって!」


土「問答無用!部屋に来い!ありがた~~く書簡整理を手伝わせてやる!」


雪「う゛ぅ。」


その横を、今度は、原田さんがさんが通る。


雪「あ!原田さん!助けてください!」


左「雪!触らぬ神じゃなく鬼に、たたりなしだ!じゃ。」


雪「えぇ~?見捨てられた!!」


土「おぉ?原田、お前も、書簡整理するのか?」


左「いえいえ。俺は、関係ないよ。では~。」


行ってしまった・・・。そんな感じで、皆、避けて行く。


私は、土方さんの肩に担がれ、部屋に連行される。


向こうの方で、皆が合掌していた。





< 124 / 481 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop