千年の時空を越えて
夕餉時後。
雪「本っ当に濡れ衣です!私じゃないんですって~!」
土「問答無用!お前って奴らは~っ!待てぇ!コノヤロウ!」
私は、また、土方さんに追っかけられている。
雪「沖田さん!絶対、許さんっ!」
ーーー少し前ーーー
夕餉の用意を総司さんから頼まれて、ある程度、終わった頃、
総「土方さん呼んできて~。」
雪「はい。」
土方さんを呼んで、大広間へ二人で向かう。
お膳の前に、土方さんが座った途端に、パシャ。
え?音のした方を見ると、お膳ギリギリで、墨汁が置かれていたらしくそれがひっくり返って、土方さんの袴が真っ黒になっていて、それで跳ねた墨汁が、土方さんの顔にかかっておでこから流れていた。
雪「ひぃ。お化け!」
土「ゆぅぅぅきぃぃぃぃ。」
総「大成功ですね!雪?」
雪「え?ち、違います!私じゃないです!沖田さんですよ!」
土「ほぉ。お前ら二人の仕業って事か。」
雪「違います!」
という具合に、また、<鬼ごっこ>をしている。
雪「キャッ。」
土「捕まえた♪雪ちゃん?さぁ~朝に引き続き、どうしてくれようか?あぁ?」
雪「何で私なんですか~!沖田さんだって!」
土「問答無用!部屋に来い!ありがた~~く書簡整理を手伝わせてやる!」
雪「う゛ぅ。」
その横を、今度は、原田さんがさんが通る。
雪「あ!原田さん!助けてください!」
左「雪!触らぬ神じゃなく鬼に、たたりなしだ!じゃ。」
雪「えぇ~?見捨てられた!!」
土「おぉ?原田、お前も、書簡整理するのか?」
左「いえいえ。俺は、関係ないよ。では~。」
行ってしまった・・・。そんな感じで、皆、避けて行く。
私は、土方さんの肩に担がれ、部屋に連行される。
向こうの方で、皆が合掌していた。