千年の時空を越えて
あまりにも暑かったため、舟すずみに出かける。
芹「雪、おまえも来い!」
雪「はい。」
そして、船に乗り込むが、流れがはやく、船頭さんでもうまくいかなかった。
船から上がると、斎藤さんが腹痛を訴えた。
雪「斎藤さん、大丈夫ですか?」
一「あぁ・・・。う゛ぅ。」
雪「これをお飲み下さい。」
胃腸薬を少量渡す。それと一緒に斎藤さんの額の汗も手拭いで拭いた。
一「あぁ。すまない。」
雪「いえ。何かにあたってなければいいんですが・・・。」
しばらくすると、斎藤さんは少し良くなったようだった。
一「雪、ありがとう。礼を言う。」
雪「いいえ。良くなって、良かったです。夕餉の時、またお薬渡します。」
一「汗が、滴ってるぞ。」
そう言うと、斎藤さんは、手拭いで私の顔を拭いてくれる。
雪「ありがとうございます。」
一「ただ、触れたいだけかもな。」
雪「えぇ?」
一「くくくっ。冗談だ。」
雪「斎藤さん、たまに冗談言いますよね?」
一「総司程ではないがな。」
雪「そういう斎藤さん好きです。」
すると、斎藤さんは、目を大きく見開いて、赤くなった。